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1999年09月18日−−−−−マナ島でインターネット?

最近、いくつかインターネットに関するお問い合わせをいただいています。マナ島でインターネットを
したいのですが、というものです。

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1999年9月14日 ペンネーム:Bunxxxさんより

マナには何度か訪れたことがあるのですが、今度初めてノートパソコンとデジカメを持って
行くことになりました。(24th.Oct.〜31st.Oct.)
というのも、親戚の男の子が今まで一度も海を見たことが無く、メールで海の写真を送って
あげると約束してしまったのです。
どうせならリアルタイムで送りたいと思い、持っていく決心をしたのですが私のパソコン歴は
浅く、どうしたものかと困っています。
もし、ご存知ならば教えて頂けないでしょうか?
特に持っていかないと行けないもの、プロバイダーやローミングサービスなどについてを
よろしくお願いします。

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日本は世界的にも技術的にはトップクラスの通信インフラを持っている国ですので、同様の感覚で
フィジーをとらえるにはいささか無理があります。フィジーでの通信インフラの現状、しかも離れ
小島であるマナ島という立地から想像して頂ければと思います。
結論的に申し上げれば、パソコンビギナーの方にはかなり難しいと思われます。それでもチャレン
ジしてみたいという方は以下をお読みください。

インターネット接続に必要な3つの要素

●パソコン(モデム)

●電話回線(その国の通信インフラ)

●インターネットプロバイダー

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●パソコン(モデム)

 パソコンはWindows95,98,NT or Macintoshであれば、どれでもかまいません。問題はモデムです
国によって電話回線の仕様が異なります。例えばアメリカなども日本とは違います。ですのでそのPCに
搭載されているモデムが海外仕様になっているかどうかを確認しておく必要があります。サンプルとして
はTDKのホームページのモデムの項目を見ると、国内仕様の他に「海外仕様」というものがあるのが分か
ります。

<参考> http://www.tdk.co.jp/tjbda01/bda10500.htm
(ざっと目を通した範囲ですが、フィジーの国名がないのが気になりますが)

 電話回線とパソコンを繋ぐ方法には、もう1つの方法があります。音響カップラーというものを使う方
法です。大型パソコンショップでモバイルのコーナーなどに行くとこれを見つけることができます。
値段は2、3万です。この方式はデータ信号を一旦音響カップラーで音声信号に変え、受話器に流しこみ
ます。これで通信を始めます。この方式は相手先国の通信インフラを考えることなく利用できる反面、音
声に変換して通信する為、まわりが騒がしいところでは誤動作する場合があります。あと、自動ダイヤリ
ングの設定を変更する必要がある場合がありますので、そのやり方は知った上でトライしてください。

●電話回線(その国の通信インフラ)

 このあたり、電源を考えてもらうと分かりやすいかもしれませんが、電圧が100V-200Vなどいろいろ
あり、さらにコンセントの構造が違うように、電話回線も国によって異なっている、ということです。


 日本ではもはや電話が簡単に繋がるのはあたりまえですが、発展途上国ではかならずしもこうはいき
ません。マナ島も私が始めて行った頃は国際電話は直通ではありませんで、一旦フロントに頼んでから、
部屋で繋がるのを待つ、という方式でした。
 現在は日本へもダイヤル直通になっていますが、はたして回線方式が日本と同じかは分かりません。
少なくとも上記モデムは海外仕様のものを持っていく必要があるでしょう。

 次に、日本ではほぼ標準になってきたモジュラージャックによる接続も、国によって異なります。また
米国の大きなホテル(日本でもビジネスホテルでもそうなってきましたが)備えつけの電話機自体にモジ
ュラージャックの端子が用意されています。もしモジュラージャックが壁か電話機のどこにも付いていな
い、とすると、一般の方にはちょっと接続は難しいと思います。単に形状が違う場合には、変換用のアダ
プタを用意すればいいでしょう。あとは、この場合も奥の手としては上記カップラーによる接続方法が考
えられますが。

●インターネットプロバイダー

 日本のインターネットプロバイダーの多くが日本のアクセスポイントからインタネットに繋げることが
できるだけでなく、提携先の海外のアクセスポイントからインターネットに接続可能です。ですので、ま
ずは今お使いのインターネットプロバイダーに「ローミングサービス」をしているか問い合わせてみてく
ださい。また、その相手先国にフィジーが含まれているかも確認してもらってください。(たぶんローミ
ングサービスをしていても、その相手先にフィジーが含まれるという確率は少ないと思います)

 さて、もし契約している日本のインターネットプロバイダーがローミングサービスをしていない、もし
くはサービスをしていてもフィジーには対応していない、ということであれば次の手を考える必要があり
ます。

 インターネットという世界は、文字通り世界がシームレスに繋がる訳ですが、上記のような条件が揃っ
ていないとすると、最後は奥の手です。ちょっとばかばかしい気持もするのですが、フィジーから日本の
インターネットプロバイダーのアクセスポイント(日本)に国際電話をかけて接続するのです。

<参考>フィジーのインターネットサービスプロバイダー

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 日本の通信インフラは100年もかけて進歩をとげてきて、高校生の女の子ですらポケベルやPHSを
持ち歩く程になった訳です。フィジーは今まさにこの進歩を急速に追いかけてきています。しかし、国
内すべてにこの技術が普及するのには、まだまだ気の遠くなるような時間が必要でしょう。

 フィジーという国は、多くの島から構成されるという特徴を持っています。この為近年日本のメーカに
よる電波で島々を繋ぐ通信ネットワークが出来るまでは、電話なしの生活がつづいた島々が多いのです。
私などは、むしろしばしの休暇の間くらいインターネットから離れたいと思っています。しかし、もしど
うしてもマナ島でインターネットをやりたいという方は上記を参考にし、関連機関に問い合わせてみてく
ださい。

 ちなみに最低必要な知識として、自分のパソコンのインターネット接続設定をすべて自分でやれる
というのは前提条件かもしれません。

 では、マナ島からのメール、お待ちしていま〜す。

追加:
 マナ島のホテルの東京営業所に問い合わせ(といってもインターネットに詳しい人はいないようですが)
現地(もしかしたら、マナ島ではなくフィジー本島にある営業所かもしれませんが)でインターネットを
利用していないか聞いてみるのもよいでしょう。もし接続されているパソコンがあれば、最近流行のフリー
メール(Hot mail= http://www.hotmail.com/ など)の事前登録を済ませ、そこのPCを拝借してブラ
ウザー経由でメールのやりとりをすることも可能でしょう。

<参考>このページをご覧になった方からのアドバイス


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